【Clair Obscur: Expedition 33】マエルの悪夢と序盤キャンプイベントのニッチな深堀り(NG+プレイ記録3)
『Clair Obscur: Expedition 33(クレール・オブスキュール:エクスペディション33)』のニューゲーム+プレイ記録。
初見では気づかなかったあれこれを書いているので、ひと通りクリアしてストーリーを再確認したい方や、NG+プレイ中の独り言を読みたい方におすすめです。
今回の内容はエスキエの隠れ家と、その前後のキャンプイベントについて。
ストーリー全域のネタバレあり。
キャンプのアリシアとルノワール1
ジェストラルの村を出るとキャンプイベントが発生。
描かれたアリシアが初めてマエル/本物のアリシアと会う、象徴的な場面が始まる。
アリシアがマエルに触れようとしたところで、ルノワール(絵)が「これ(マエル)を見るのは毒だ」と言ってアリシアを制止する。
また、ルノワールはマエルに「お前は来るべきではなかった。状況が悪化するだけだ」「友人を連れて家へ帰れ」と警告。
マエルへの「来るべきではなかった」という言葉は、この場面では「遠征隊に参加するべきではなかった」の意味合いだろう。
遠征隊を殺しまくるルノワール(絵)は、マエルには手を出さず、マエルの友人(ギュスターヴ、ルネ、シエル)についてもルミエールにいるあいだはペイントレスに関与できないため殺さない、とほのめかしている。
それにしても、ルノワールは本物偽物問わずアリシアに「家に帰れ」って言うのね。
シエルとエスキエ
エスキエの隠れ家でエスキエと会う。
エスキエがシエルをカナヅチと呼んだのは、かつてシエルが海で自殺しようとした際に、シエルを助けたのがエスキエだったから、というのがACT3のキャンプイベントで明らかになる。
当時、シエルは妊娠に気づいておらず、生きていたら子どもは6歳になっていたという話だったので、エスキエがシエルを助けたのは6年前ということ。
6年前に助けた人間の顔を覚えていたと考えると、エスキエの記憶力は非常によいことが分かる。
エスキエと話してからのシエルは心ここにあらず。「あのとき自分を助けてくれたのはエスキエではないか」と、この時点から考え始めているようだ。
親友ヴェルソ
フランソワが持っているはずのフローリーが岩波の崖にあるため、エスキエを泳げるようにするため岩波の崖に行くことになる。
エスキエがフローリーをなくしたのは、単にエスキエのうっかりなのか、それともヴェルソがこっそり動かしたのか…?
ところで、エスキエにはヴェルソという親友がいることが、実はこのときすでに明らかになっていたわけだが。
おそらくエスキエは会う人会う人に親友ヴェルソの話をしていたのではないかと、ジャーナル66を読んで思った。
キノコにやられたらしい第66遠征隊のジャーナル。不死身のお友達は間違いなくヴェルソのこと。
ヴェルソはキノコを食べても平気だったとか、そんな話をエスキエは第66遠征隊にしたんじゃなかろうか。
マエルの悪夢2
エスキエと会ったあとのキャンプで、2回目のマエルの悪夢が発生。
これもまたよく分からない夢だったが。
モノリスの33の数字、マエル、消えていくマエル以外の人々。
これはプロローグの抹消なのかもしれないし、ペイントレスを倒したあとの抹消を示唆するものかもしれないし、マエルの孤独感を暗示するものかもしれない。
マエルが手に載せているエッフェル塔ロウソクのケーキが、屋敷の厨房地下のジェストラルの腹に載っていたケーキと同じに見える。
ジェストラルのケーキを、『Portal(ポータル)』というゲームに登場した「The cake is a lie(ケーキは嘘だ)」というミームに紐づけている海外動画があった。
課題を解決すればケーキをあげると言われて主人公が様々な課題を進めていくものの、壁に書かれた「The cake is a lie」という落書きが、約束されたケーキ(報酬)は嘘だと暗示していたというものだ。
偽の報酬を期待させて実際には何も得られないことから、存在しないもの、期待外れ、釣り的なニュアンスで使われる。
もしそうであるならケーキは「期待させておいて何もないよ」ということになるが、そんなことある??
たしかにキャンバスの世界は現実には存在しないものだけど。
次はジュリーを殺したヴェルソ。これは前回の悪夢の続き。
モノリスの100の数字、ヴェルソとアリシア。
もしかしたらアリシアも第0遠征隊のメンバーで、ヴェルソがジュリーたちを殺す現場を見ていたのかもしれない。
そして火事になった屋敷とヴェルソ。
これは現実世界のアリシアの記憶か、あるいはそれが少し夢仕様になった映像だと考えられる。
悪夢のあと、マエルはギュスターヴに「ルミエールでは人生に意味がなくて、合わなくて」と、居場所がないと感じていることを話している。
しかし、現実世界で声を失ったアリシアも、不自由さと、ヴェルソを死なせてしまったという思いから、居心地の悪さを感じている。
マエルが心地よく暮らせる場所は、アリシアの記憶を持つマエルの状態で、ヴェルソもギュスターヴも生きている世界だ。
キャンプでのシエルとエスキエ
キャンプでのシエルとギュスターヴの会話について。
シエルの言うことはあいまいだし、ギュスターヴはいきなり自殺しようとしたことを話し出すしで、1周目は流れが分からなかった。
これはシエルが夫を事故で亡くしたあと、海で自殺しようとしたことを知っていると話がつながる会話。
シエルはエスキエにカナヅチと言われたことで、もしかして入水しようとした自分を助けてくれたのはエスキエなのではないかと、考え始めていた。
ギュスターヴも同じように、あのときシエルを助けたのはエスキエかもしれないと思ったことが会話からうかがえる。
その話の流れで、ギュスターヴは浜辺のあと自分も自殺しようとしたとシエルに話そうとする。
シエルはその心境が分かるから、「手遅れになる前にルネが見つけてくれてよかった」「誰かがあたしを見つけたのと同じように」と言ってギュスターヴに寄り添った。
そういう話だったのだ。
祭典のときもシエルがシラフで船に乗りたくないと言っていたけど、すべては海で死にそうだったことにつながっている。
同時に、シエルと親しい人はシエルに何が起きたかを当然知っていたということになる。
一方、エスキエ。
エスキエは人間を見たのが久しぶりらしい。
最後に人間を見たのは親友が助けを求めたときで、それは3年67日前ではないかというのが、ACT2開始後のエスキエとヴェルソの会話で推察できる。
ヴェルソはなんの用件でエスキエに助けを求めたのだろう。そんな話、出てきたっけ? 出てきたのに忘れているだけかな。
それか、もしかして第37遠征隊と関係あるのだろうか!? ジャーナル37に「この白髪の男が全員にとって魅力的な未来」と書かれているし。
しかし、白髪の男といえばルノワールだが、「魅力的な未来」だろうか…?
英語版のジャーナルを読んでみる。
正確には、「誰も私の言うことを聞かなかった。ネヴロンに虐殺されるか、あの白髪の男に殺される未来がみんなには魅力的だったらしい」という文脈だった。
日本語訳に違和感があったら英語も確認したほうがいいみたい。フランス語がベストなんだろうけど。
ということで、ヴェルソがエスキエに助けを求めた理由は分からない。
キャンプのアリシアとルノワール2
眠ったらまたアリシアとルノワールが来た。
ルノワール(絵)、歴代の遠征隊が全員夜襲で死んでいてもおかしくない勢いでキャンプに現れている。
アリシアはマエルの居場所が分かり、ルノワールはアリシアの居場所が分かるとか、そういう感じなんだろうか。
眠っているマエルを見てアリシアが何か話している。
アリシアは声が出せないため、これはきっとモノローグのようなものだと思う。
詩のように抽象的なセリフが続き、アリシアが絵よりも文学寄りだったのがにじみ出ている。だから作家に目をつけられたのか。
それにしても、ヴェルソは火事の前の姿で描かれて、アリシアは火事のあとの姿で描かれているのは、アリーンの闇を感じる。
どうでもいい寄り道
NG+でも浜辺パルクールに行ってきた。
別にやらなくてもいいやつである。
だがしかし、私は1周目でパルクールを後回しにしたので、ようやくギュスターヴの水着が手に入ったんだよぉぉぉ。
まあ一度クリアしているから、15分くらいで済んだが(最初の直線が一番落ちる)。
心置きなく岩波の崖に行ける。
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