【サイバーパンク2077】タケムラがいるだけで楽しい悪魔エンディング感想

『サイバーパンク2077』のエンディングの1つ、「悪魔」の感想です。

バッドエンドよりつらい一面もある悪魔エンディングですが、とてもおもしろかったです。タケムラ大活躍だからというのもある。

バッドエンドに引き続き、サイドジョブをほとんどクリアしていない状態でやりました。

関連記事:【サイバーパンク2077】サイドジョブ無視してバッドエンドに直行した感想

エンディングを含むネタバレあり。

(もし攻略情報を見ずにこれからメインジョブ「索敵と殲滅」に進むという方がいたら、ジョブ開始時に手動セーブして上書きせずに残しておくと場合によっては役に立ちます)

悪魔エンディング(トロフィー取得ルート)の条件

悪魔エンディング自体は普通にアラサカルートをクリアすればいいが、本記事で扱っているのはアラサカルートwithタケムラ。

トロフィー「悪魔」の取得にも必要な条件は以下のとおり。

1.タケムラが生存している

私はメインジョブ「索敵と殲滅」の初回でジョニーに急かされるままにタケムラを放置してしまったので、バッドエンドを見たあとに手動セーブからやり直してタケムラ救出コースに進んだ。

タケムラを助ける方法は、「索敵と殲滅」で床から落ちたあと、十字型のネオンがある場所(ジョニーが出てくる場所)で左側の赤い光がもれている方向に進むこと。

奥に階段があり、上っていけばタケムラのいる部屋にたどり着ける。

おもしろすぎるのがタケムラの部屋に「ナイトシティのグルメガイド」が落ちていること。おいしい日本食を検索だけではなくガイドブックでも調べていたとは。

いつぞや屋台で焼き鳥に不満爆発させたタケムラさんを思い出す。分かるよタケムラさん、私もイギリスの自称日本料理店で焼き鳥を頼んだことあるけど、唐揚げくらいの大きさの肉が刺さっていて「焼き鳥っていうかバーベキュー?」って思ったもの。なお、あのときタケムラの横でうちのVは焼き鳥を完食していた。

話は戻り、タケムラと一緒に建物を出たらすぐに別行動になるが、しばらくしたらタケムラから「こうして生きていられるのもお前のおかげ」的なメッセージと共にタケムラの自撮り写真が送られてきて無事を確認できる。

タケムラさんが生きているだけでナイトシティの空が明るく見えた。

2.「夜想曲第15番 OP.55-1」での選択肢

最終メインジョブ「夜想曲第15番 OP.55-1」でミスティに屋上へ案内されたあと、ジョニーとの会話で以下の選択肢を選ぶ。

アラサカの話に賭ける

薬を飲む

するとアラサカルートになり、最後までクリアすると悪魔エンディングとなり、タケムラがいるのでトロフィーも取得できる(トロフィーは神輿到達時に出た)。

アラサカルートwithタケムラ

アラサカルートではジョニーやミスティがアラサカに協力するVに失望してわりと冷たいので、唯一の心のよりどころはタケムラと言っても過言ではない。

タケムラはミスティの店への迎えからアダム・スマッシャー戦まで、ずっと一緒にVと行動してくれる。

タケムラとはヨリノブの部屋に入る前で別れるが、エンディングの直前に再会できる。これはもうアラサカルートでもハナコルートでもなくタケムラルートと呼びたい。

ところで、アラサカルート一番の衝撃はサブロウ・アラサカの記憶痕跡が残っていたことだったけど、それに匹敵するくらい衝撃だったのがサブロウの孫娘ミチコがめっちゃパンクな格好をしていたことですわ。

髪の毛は青、上半身はデスノートのリュークの色違いのよう。サブロウもヨリノブもミチコも無難な格好なのにミチコだけどうしてこうなった?

軌道ステーションでのエピローグ

悪魔エンドでのエピローグでは、生体チップを取り除く手術を終えたVが宇宙にあるアラサカ・クリニックでリハビリ生活を送る。

検査デイズ

ルービックキューブ、単語を聞いて思い浮かんだ言葉を答える検査、ランニング。

Vは同じ検査を何度も何度も繰り返しやらされる。操作するプレイヤーも同じやりとりを何度も見なくてはならず、エンディング直前にして拷問ゲームと化す。

しかも思い浮かんだ言葉を答える検査は、問いと選択肢がたくさんあるのに別に診断結果を教えてもらえるわけではないのが残酷。いっそ全部「ジョニー」って答えてみればよかった。まあ話の流れ的に検査結果が出ないから教えてもらえないというだけなのだけど。

日が経つにつれて検査を拒否できるようになり、拒否するを選べばVが怒り爆発させて部屋で暴れられるようになる。

一方、まじめに検査を続ける選択をすると最後にはルービックキューブが解けるようになる。

ルービックキューブが解けたからといって何かあるわけではないし、そのあとのタケムラ登場にうまくつながるのは部屋で暴れるほうだったので、ゲーム的には検査を拒否できるところは拒否したほうがおもしろいかな。

大切な人へコール可能

検査の日々の合間に、地球にいる大切な人に連絡する機会がある。

サイドジョブを全然やっていない状態だと、連絡相手はヴィクター、パナム、ハナコだった。といってもハナコはコールに出なかった。なぜ候補にあった?

ヴィクターいわくミスティはワルシャワに里帰りしたらしい。へー、ミスティはポーランド出身だったんだ。

パナムは「ごめん今忙しいんだ。あ、ミッチが呼んでる。またねー」といたって普通の会話だった。恋人になったら違うこと言うのかな。

とりあえずVがアラサカに協力して見返りに手術を受けて宇宙にいることを知っているのはヴィクターとミスティだけの模様。

よみがえりしサブロウ・アラサカ

部屋のテレビで、サブロウがヨリノブの体を乗っ取って復活したというニュースを見ることができる。

見た目はヨリノブ、頭脳はサブロウになった新サブロウ。

いろいろな団体から批判されるも、サブロウは「アラサカ社の内部事情に干渉される筋合いはない」と反論する。ほかにも「私は息子を殺してはいない。息子の体は生きているのだから」「息子に命を与えたのは私。今度は息子が私に命を与えてくれた」など倫理がぶっ飛んだ話をしてくれる。まさに悪魔。

そんな悪魔に支配されたアラサカ社に世界が支配されようとしている。そしてその一端を担ったのがV。バッドエンドよりバッドな展開だ。

最後の選択:記憶痕跡になるか、地球に帰るか

Vのもとにタケムラがやってきて、Vはある決断を下すことになる。

タケムラはVにこう話す。生体チップの摘出は成功したものの、Vの体は損傷がひどくて使いものにならず、Vはあと数カ月の命。そこでアラサカ社(主にハナコ)が2つの選択肢を用意した、と。

ひとつは魂の救済プログラムに加わり、Vの記憶痕跡を神輿に保管していつか適合する体が見つかったら魂を移植するというもの。

もうひとつは地球に帰って残り数カ月の余生を生きるというもの。

私はVに生きてほしかったし、タケムラさんも魂の救済を薦めてくるので秒で契約書にサインしたけど、これってサブロウと同じことをするってことなんだよね。

Vは生きるために、いつか体の持ち主の意識を乗っ取り、体の持ち主の人生を奪うことになる。そんな悪魔の契約書にサインをしてしまったのだ。

そしてタケムラに見送られて手術室に入るときに出てくる言葉が「アラサカに魂を売る」

Vの意識はアラサカの所有物になり、Vの命の決定権はアラサカに握られた。Vの人生はアラサカに縛られることになる。

データとしての魂も心としての魂もアラサカに渡したことで、Vは二度とアラサカに逆らえなくなった。そもそも諸悪の根源はアラサカで、手術がうまくいかなかったのもアラサカのせいだというのに。

サイドジョブ「丘の上の愚者」で、ミスティが悪魔のカードについて「悪魔はうちに秘めた欲望を表すカードだけど、生き残る意志も意味する」と話していた。

「生きたい」という気持ちに従った結果、Vの魂がアラサカのものになるというのは何とも皮肉な結末だけど、悪魔に魂を売るか自分らしく死ぬかという葛藤ができるから悪魔エンディングはおもしろい。サイドジョブをある程度クリアしたらまたやりたい。

ちなみにタケムラさんはサブロウのボディーガードに復帰ではなく、高松に異動になったのだそう(これ、再会時の会話でコーポの選択肢を選ぶと聞けない)。

手術室に向かうVに「いつか香川に来い。うまいものでも食わせてやる」と声をかけてくれるタケムラさん。アラサカに魂を売る見返りは日本でタケムラさんがVにうどんをおごってくれるかもしれない未来。

地球に帰るほうを選んだ場合、自由に価値を見いだすVと企業に仕えることに生涯を尽くすタケムラの意見が合わない様子を見ることができる。

タケムラさんがこんなに重要キャラで愛されキャラだとはゴミ捨て場では思いもしなかったな。

エンドクレジットのメッセージ

悪魔エンディングのエンドクレジットで登場したのはヴィクター、ママ・ウェルズ、ジュディ、パナム、ソウル、ミッチ、ローグ、ミスティ。

ヴィクター:「もし戻ってきたら点検してやる。割引してもいい」と、Vがアラサカの世話になってもVに帰ってきてほしいことをほのめかしている。ヴィクターならVが別人の体でよみがえっても友人でいてくれるかもと期待させる。

ジャッキーママ:「すっかり大物になって」という言葉から、どうやらVはナイトシティで有名になったらしいことが分かる。サイドジョブほぼ未クリアなので実感ないが。

ジュディ:「あなたは、まだナイトシティでがんばってる?」と。Vがアラサカと協力し、宇宙に行ったと知っているのはヴィクターとミスティだけらしい。あと、ナイトシティから逃げ出したいのにナイトシティから抜け出せないって嘆いていたけど、バッドエンドより10倍くらい元気そうでよかった。

パナム:「車の件のパナムだけど覚えてる? 仕事あったら連絡ちょうだい」とカジュアルなメッセージ。

ソウル:「仲間を救ってくれたことは忘れない」…パナム関係のサイドジョブをやっていないから、ソウルからこんな温かなメッセージをもらうことに違和感ナウ。

ミッチ:「覚えてるか? カンタオから助けてもらっただろ」から始まり、頼みがあれば何でも言ってくれと。パナムより温かみがある。

ローグ:「あんた、たいしたもんだよ」「仕事を探してるなら、私のとこに来な」とVを評価するメッセージ。

ミスティ:「タロット占いしたんだけどすべて悪いカードよ」

記憶痕跡になっても地球に帰ってもメッセージの内容は同じだが、地球に帰った場合だけハナコの「あなたが最後まで時間を無駄にせず過ごすつもりなら、父と私は喜んであなたの力を借りる」というメッセージがある。

悪魔エンディングを見終わって

記憶痕跡になる結末でも地球に帰る結末でも、Vは自分の運命を悲観的に見ている。

たぶんアラサカに協力したこと自体、後悔しているのだと思う。アラサカに協力すれば手術が成功して元の生活に戻れるという話だったのに、逆に人生を狂わされることになったから。

一方、Vの友人たちの視点ではVはナイトシティで名を馳せ立派に仕事をしている人物ということになっている。

「その人がどんな人かを決めるのは、本人がどうするかではなく周りがどう思うか」のようなことをゲーム序盤で誰かが言っていたと思うのだけど(うろ覚え)、まさにその言葉どおりのことが起きている。

V視点ではバッドエンドより人生オワタ色が強いのに、エンドクレジットの他者の視点ではVは華々しい人生を歩んだことになっている。その点では、Vの人生は悪いものではない。

悪魔エンディングは文字どおり悪魔のようなエンディングだが、友人たちの言葉があるおかげで100%鬱エンドにはならない。

ただ、Vがアラサカに魂を渡したと友人たちが知ったら彼らのVを見る目は変わるだろう。いつかVが別の体でよみがえったら、Vはもうヴィクターとタケムラ以外の友人と顔を合わせられなくなるかもしれない。

アラサカに魂を売ると想像の余地が残っておもしろい。

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