グレートブリテン島の北端に行くバスツアーにひとりで参加してきた


インヴァネス旅行で最も楽しみにしていたのが、グレートブリテン島の最北端の村、ジョン・オ・グローツに行く英語バスツアーでした。

島や大陸の先端ってロマンがありません? 2012年にポルトガルに行った時はすかさずユーラシア大陸の最西端・ロカ岬を目指した私です。

それではバスツアーの様子、ルート、服装、必要な英語力などについて紹介します。

バスツアーについて

Highland Experience ToursのJohn O'Groats & the Far Northに参加しました。大人ひとり55ポンドの日帰りバスツアーです。ウェブサイトから直接申し込みました。

インヴァネス発のバスツアーはたくさんありますが、日帰りのジョン・オ・グローツ行きツアーはこの会社だけだったと思います。ジョン・オ・グローツからさらに北のオークニー諸島まで行く3日間のツアーもありました。他にもスカイ島へ行くツアーや、エディンバラから参加できるツアーも扱っています。

ルートとツアーの見所

インヴァネスからハイランドの東海岸沿いをひたすら北上してジョン・オ・グローツに向かいます。途中いろいろ停車しますが、ウェブサイトに載っている日程はあまり詳しくありません。トイレ休憩や写真撮影で停まる場所はある程度ガイドさん(兼ドライバー)の裁量に任されているようです。


車窓からの眺めがいい

山がない平地が続きますが、ずっと海が見えるし、小さな村や丘、アザラシのいる浜辺などを通るので飽きません。風力発電機や海に浮かぶ石油プラットフォームなど、スコットランドの産業を垣間見ることができ、スカイ島へ行くツアーとは景色が全然違って面白かったです。

遠目に見えるアザラシの写真
遠くて写真だと分からないけど浜辺にいるアザラシ

野鳥とダンカンスビー岬(Duncansby Head)

ジョン・オ・グローツの近くにあるダンカンスビー岬では雄大な崖の景観の他、運がよければパフィン(Puffin)という野鳥を見ることができます。和名をニシツノメドリといい、ペンギンのような白黒のツートンカラーにオレンジ色のくちばしが特徴です。

パフィンの写真
写真の真ん中あたりにいるのがパフィン

私は鳥に詳しくもないし興味もなかったのですが、他のツアー参加者はパフィンにものすごく興奮していたのでツアーの目玉の1つだと思います。

ダンカンスビー岬は広大な草原に羊の群れ、そして崖とかなりの景勝地なんですが、風の強さが尋常じゃありませんでした。あれは暴風域レベルです。風が吹きつけると文字通りまっすぐ歩けません。

しかも地面には羊のブツがそこら中に落ちているので足下も注意せねばならず、「一刻も早くバスに戻りたい」と思いながら歩いていました。「今日はいつもより風が強い」とガイドさんが言っていたので、普段はもう少し歩きやすいのかもしれません。

ダンカンスビーヘッドの写真
カメラを構えるのも大変なほどの強風

イギリス本土の北端の村、ジョン・オ・グローツ(John O'Groats)

ツアーの目的地、ジョン・オ・グローツはお土産屋とカフェが静かに営業している閑散とした村です。記念撮影用の道しるべの周りには観光客が集まっており、順番に写真を撮っていました。

ジョンオグローツの道しるべの写真
標識の単位はメートルじゃなくてマイル

この道しるべはグレートブリテン島の南西端ランズ・エンド(Lands End)にもあり、ジョン・オ・グローツとランズ・エンド間のルートは「End To End」と呼ばれているそうです。

バイクで来ている人たちを見ては「もしかしたらイギリス横断ツーリングしてるのかな」と想像していました。

道しるべ以外にめぼしいものはないです。

ジョンオグローツの建物の写真
唯一写真映えしそうな建物がこちら

なお、グレートブリテン島の最北端はジョン・オ・グローツから23キロくらい西にあるダネット岬(Dunnet Head)という場所です。

参考:ツアー当日の朝の様子

出発場所はバスステーションの7番乗り場(最新情報は予約時に届くメールで確認を)。「Highland Experience Tours」と書かれたバスが来るのですが、スカイ島ツアーも同じ場所から同じ時間に出発なので要注意。ジョン・オ・グローツ行きのバスを見つけたらガイドさんに名前を伝えてバスに乗ります。

集合時間の9時までに全員そろい、予定より早くバスが出発しました。この日の参加者は満席の16人で、国籍はスウェーデン、ドイツ、インド、中国(在英)など様々でした。

ツアーの感想、その他(服装や必要な英語力)

ドラマの影響で期待値が高かった×いい天気=最高だった

『シェトランド』というテレビドラマを見て以来スコットランドの北の方に行ってみたいという気持ちがありました。

スコットランドの北東部にあるシェトランド諸島を舞台にしたBBC製作のミステリードラマで、話も面白かったんですが何よりも青い海にそびえる崖と鮮やかな緑に覆われた陸地が印象的でした(強烈なスコットランドなまりも)。

シェトランドまで行くのは大変だけどジョン・オ・グローツならインヴァネスから簡単に行ける! ということでツアー参加を即決しました。

個人的にはスカイ島ツアーより楽しめました。そう感じたのはスカイ島と違ってずっと晴れていたからだと思います。イギリスにおける天気バイアスの影響は尋常ではありません。

また、スコットランド北部はヴァイキングの影響を大きく受けた地域なので、そのあたりのガイドさんの説明も興味深かったです(内容はあまり覚えていませんが)。


ジョン・オ・グローツに着いた時は「ここが本当に北端?」という感じでしたが、グーグルマップで現在地を確認したら本当にグレートブリテン島の端っこだったので感慨深くなりました。ドラマ『シェトランド』で見たような崖と海も見ることができて、スコットランド北部を満喫できました。

スカイ島に行くよりも道が平坦でまっすぐだったので、ここだったら自分で運転してもいいなあと思いました。まあ、10年近くハンドル握ってないのでしませんが。

服装について

スカイ島ツアーと同じく、スニーカーなど歩きやすい靴と暖かい格好が必要です。6月でも長袖2枚と冬用のコートでちょうどよかったです。

風が強い場所だとこれでも寒く感じることがありました。夏以外はどれだけ着込めばいいのかちょっと想像つかないです。

必要な英語力について

ツアーは全て英語ですが、バスに乗り遅れなければ問題ないので、時間を聞き取ったり確認したりできる英語力があれば問題ないと思います。

私の場合、このツアーではあまり他の参加者と話すことはありませんでした。写真撮影をお願いする時くらい。

あと、ひとりで参加しても問題なかったです。

まとめ

ハイランドの北の方に行ってみたい、スコットランドの平地メインの自然を楽しみたい、インヴァネスでやることない、そんな人にオススメのバスツアーです。

スカイ島バスツアーの感想は「インヴァネス発、スカイ島1日バスツアーにひとりで参加してきた」にまとめました。


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