【サイバーパンク2077】ソミの要望を聞く。DLCエンディング感想:カップのキング(仮初めの自由)
DLC「仮初めの自由」初見プレイ記録。
リード協力ルートの、ソングバードの部屋からエンディング(カップのキング)までの感想です。
下記のネタバレあり。
- ソングバード協力ルート
- BLACK STEEL IN THE HOUR OF CHAOS / 社会という名の監獄
- SOMEWHAT DAMAGED / ヒビの入った心
- LEAVE IN SILENCE / もう何も言わないで
- FOUR SCORE AND SEVEN / 自由の精神
ソングバードの部屋で知るソングバードのこと
コア制御室でケルベロスに殺されそうになったVは、ソングバードの部屋に飛ばされる。
ソングバードが19歳まで暮らしていたブルックリンの部屋。
ソングバードにとっての唯一の居場所であり、すべてを奪われた場所。
ブラックウォールによって記憶も感覚も壊されているソングバードと話し、ソングバードの過去を見て、よりソングバードのことを知ることになる。
ソングバードは自分の過ちを理解していて、それを後悔したり苦しんだりしている。
「やったこと… 人を傷つけたこと… 全部無意味だった。まったく、何の意味もなかった」と弱々しく話すソングバード。
ソングバードに協力したときの、犠牲を振り返らず目的を果たしたソングバードとは正反対だ。
過去を見ていくうちに、ソングバードがFIAに入ったのは、自業自得とはいえ脅迫に近い状況だったことが分かる。
家族や友人を守るために、ソングバードはリードの言うとおりにした。
以前は「ミリテクのハックに失敗したときにリードに救われた」と話していたけど、本当はリードに人生を奪われたと思っていた。
さらにマイヤーズに健康な心身さえも奪われて、それは裏切りたくなるねと理解。
これまではソングバードが一方的にVについて知っていたけど、今回Vはソングバードのことを深く知ることになった。
ソングバードの大切にしていたものを見て、ソングバードの失ったものを見て、ソングバードの後悔を聞いて、今までになくソングバードに共感する。
国際宇宙空港のソングバードは、目的のためならどんな犠牲も厭わない残酷さがあったけど、本来のソングバードは誰も傷つけたくないやさしい人だった。
サイノシュアでも、ブラックウォールがVを傷つけないように必死だったわけだし。
7年前にリードを殺したときも苦しかったんだろう。
ソングバード協力ルートでは知ることのなかったソングバードの姿を見て、死にかけている友人をなんとか助けてあげたいという気持ちになる。
ソングバードの願いを聞く
コアへ向かうと、ブラックウォールに蝕まれたソングバードがいた。
このままだとブラックウォールに取り込まれて、自分が誰かも忘れて自分を永遠に探し続けるアルゴリズムになる。そんなのは耐えられない。けど、自分で死ぬ力が残っていない。
殺してほしいと、ソングバードはVに頼む。
まあ最初はソングバードの願いを聞くつもりだったので、ソミを殺すを選択。
こうなった以上、ソングバードを救う道はこれしかない。
Vに感謝し謝り眠るソミ。
震える手で顔を覆うV。
なんて重い決断を迫られるルートなんだよ。
ソングバード協力ルートでリードを撃ったときは、ここまで重い気持ちにならなかったなと思ったけど、ソングバード協力ルートではあまりリードと関わらなかったからか。
このルートでVはソングバードを裏切った。
でもソングバードは自覚している。自分がVにずっと嘘をついていたことを。もう一方のルートでは明かされる、ソングバードのVへの裏切り。
ソングバードはもう助からないし、Vがソングバードの望みをかなえたことで、VはRelicの治療を受けるチャンスを失う。
ソングバードもVも救われず、何も達成できていないこのルート。
ただ、ソングバードとVがもっとも対等で、友情を築けたのがこの結末なんじゃないかと思う。
冷たいマイヤーズ大統領
ジョブ「LEAVE IN SILENCE / もう何も言わないで」開始。
リードは自分が先にソングバードのもとへ行けなかったことを悔やみ、自分ならソングバードを救えたと考えている。
ダウトしかない。
そしてマイヤーズ大統領が降臨。
ソングバードを生きて返さなかったVへの態度は、儀礼的で怖いくらい冷たかった。
ソミが生きてないのになぜ報酬を払う必要がある? でも協力は認める。そう言ってVにくれたのがたったの5000エディーだったのには笑った。
一緒に逃げていたころとは別人のようなマイヤーズ。
あのころはもう少し感情的で人間らしさがあった、マイヤーズ大統領とは何者なのか、とV。
ジョニーいわく、この州境のマイヤーズは「人間の皮とスーツをかぶった、人間じゃない何か」で、「予言者ギャリーは正しかったのかもな。マイヤーズが爬虫類人だって話」と家で語っていた。
マイヤーズが不良AIに乗っ取られていたらおもしろいね。可能性はゼロじゃないと思う。
もしマイヤーズが100%人間なら、人間らしさも冷酷さもすべてロザリンド・マイヤーズという人の意思で、この世界の政治のトップで生きる人間とはそういうものなのかなと。
リードはソングバードの味方でいられたのか
リードはかつて、何があっても味方でいるとソングバードに約束したという。
ソングバードはリードの答えを信じなかったし、リードはソングバードがリードの言葉を信じていないのを分かっていた。
でもリードは、なぜソングバードがリードを信じていないのかまでは分かっていない。
「俺は味方でいてやれたのか?」と思い悩むリード。
リードはソングバードの味方だったのか。
それに答えられるのはソングバードだけだ。
今回の件で、ソングバードが頼ったのはリードではなくVだった。最初から最後まで。
その時点で答えは出ているんじゃないかと思う。
「ソミを裏切った」と自分を責めるリードに、Vはそのおかげでソミは自分の道を選ぶことができたと声をかける。
リードは19歳のソングバードから人生を奪い、ソングバードは7年前のリードから人生を奪った。
糸のように絡み合い、鎖のように切っても切れない関係だったリードとソングバードの関係は、片方が死ぬことで終わったのだと、エンドクレジットの「Phantom Liberty」を聴きながら思った。
すべてを失ったリードの新たな未来
ジョブ「FOUR SCORE AND SEVEN / 自由の精神」。
リードから慰霊堂にアレックスの慰霊碑があると聞いて、リードに会う前に寄ってきた。
モナコで年金暮らしという餌で、いいように使われて終わったかのようなアレックスの結末は悲しい。
リードと初めて会った場所でリードと会う。
VがFIAの一員になったのは治療のための手段でしかなかったけど、リードが真剣な顔で「お前はFIAの工作員としては失格だ」というのを見て、リードは心の底からVを仲間として見ていたんだなと今さら察する。
リードがVを呼び出したのは、Vが正しかったと伝えるため。
Vとならソミを救えると信じたばかりに、今まで信じていた土台が一瞬で崩れ落ち、相棒、友人、上官の信頼を失った。
だがそのおかげで、失うものはもうないが何かを得る機会が訪れた。すべてVのせいでありVのおかげでもある。
そうリードは話す。
これからリードはラングレーの事務職になるらしい。先の見通しはないが、構わないのだと。
Vのアフターライフに来れば? という提案もまんざらではなさそう。
リード、来なよアフターライフに!
そしてVと一緒にアラサカタワーに乗り込もうよ!
なんにせよ、Vの前にいるリードはもう、自分でどうにもならないことをいつまでも悩んで言い訳するリードではなかった。
仲間や立場をすべて失ったリードは、Vやソングバードのような、失うものはなにもない状態を理解し、それは何かを得るきっかけだと考えられるようになった。
Vがジョニーに話したように、ソングバードを助けるために最後まで手を尽くしたリードは、いずれソングバードの死も受け入れられるのだろう。
事務職でも構わないというのは、やれることをしようというリードなりの前進なのかもしれない。
ミスティの「その他大勢の世界へようこそ」を思い出す。
国や仲間。リードを縛るものは何もない。
「すべてを失った」を「失うものはもう何もない」と考えられるリードなら、あきらめず生きていけるだろう。
この結末ではVもソングバードもアレックスも救えなかったけど、リードだけは救えたみたい。
- DLC「仮初めの自由」トロフィー攻略まとめ
- DLC感想:サイドジョブ、依頼、小ネタ、ヒデシ・ヒノなど
- 仮初めの自由プレイ開始。新エリアのドッグタウンへ
- JとTは家に置き、ソロモン・リードに会う
- 謎のフィクサー、ミスター・ハンズと面会
- ブラック・サファイアのパーティーに潜入
- ソングバードが計画をVに打ち明ける
- 成りすましを楽しみ、ソングバードに協力して国際宇宙空港へ
- リードに協力してサイノシュアへ
- 「RUN THIS TOWN/俺が王様」の分岐と結末まとめ
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