【マインドハンター】シーズン2感想。もうブライアンから目が離せない


Netflixオリジナルドラマ、マインドハンターのシーズン2は見どころの多い全9話だった。

アトランタの連続児童誘拐殺人事件、ホールデンのパニック障害、ウェンディの恋愛、BTK捜査、チャールズ・マンソンへのインタビューなどいろいろあるが、もっともハラハラしながら見ていたのはシーズン2の主役といっても過言ではないビルだ。

ビルは仕事では行動科学課のPRやアトランタの事件解決に奮闘する一方、家庭では養子ブライアンをめぐって大問題を抱えることになる。

また、今回のビルは「誰かビルにどこでもドアを!」と叫びたくなるくらい移動ばかりしており、過労で倒れるのではないかとヒヤヒヤさせてくれたが、シーズン終了まで無事だったので安心した。家庭環境は全然無事ではないが。



行動科学課のごますりエースのビル

行動科学課の新所長テッド・ガンは犯罪者プロファイリングの重要性を認識し、FBIの支援をもっと取り付けたいと考えている。

そこでテッドが目をつけたのがビル。社交性があって話もうまいビルに、FBIで発言力のある重役たちに顔を売ってもらおうと目論む。

実際ビルはテッド邸で催されたパーティーで、FBI長官補佐に刑務所でのインタビューの体験談を語って行動科学課の成果をしっかり売り込み、そのツテでFBI長官と面識を持つまでになった。

行動科学課の認知度が上がった効果がどう表れるのか、今後のシーズンに注目したい。

それにしても、ビルは職場ではどのような振る舞いが効果的かよく分かっているのに、なぜ家庭では消極的な姿勢なのかと思わずにはいられない。ブライアンとうまくコミュニケーションが取れないビルにとっては、幹部と会話するほうが反応があってラクに感じるのだろう。



ブライアンの関わった事件のモデル

BTKの事件やアトランタの誘拐殺人事件など、実際にアメリカで起きた事件がマインドハンターでは扱われている。作中に登場する殺人犯も実在の人物だ。

シーズン2でブライアンが関わった事件も実話なのか。

調べたところ、ブライアンのモデルに該当する人物は今のところ確認されていないが、ブライアンが目撃した殺人事件に類似した事件は存在することが分かった。

その事件というのは、1971年にサンフランシスコで1歳8ヵ月の幼児が10歳と7歳の兄弟に殺害されたというもの。幼児は人気のないところ連れ出され、暴行を加られたあと磔にされたそうだ。

(参考サイト:'MINDHUNTER' IN REAL LIFE: WAS BILL'S SON REALLY INVOLVED IN A TODDLER'S MURDER? (Newsweek)

子供が子供を殺すというのは何ともショッキングな出来事だ。

ドラマでもブライアンの件は衝撃を受けたが、実際に似たような事件が起きていたことを知ってさらに衝撃を受けた。

さらに友人から「子供が犯した殺人事件といえばジェームス・バルガー事件があるよ」と聞いて調べたら、想像を余裕で上回るえげつない事件で目玉が飛び出るかと思った。

この世には自分の知らない残虐事件がたくさんある。



ビルが抱くブライアンへの懸念

口には出さないが、ビルはブライアンがシリアルキラーの兆候があるのか、常に気にしていると思われる。

しかし、ビルは何もしない。ブライアンに事件のことを聞こうとして途中でやめてしまった。ナンシーの不安には向き合わず、社会福祉士や精神科医に何となく任せている感じさえする。

殺人犯には聞きたいことを容赦なく質問できるのに、自分の息子には肝心なことを聞けないでいるのだ。

事件についてどう思っているのか、なぜ死んだ幼児を十字架にかけたのか、悪いことだとは思わなかったのか、なぜ事件のことを黙っていたのか…相手が刑務所にいる殺人犯だったら真っ先に質問しているだろう。

ブライアンがブランコで遊ぶ女の子をじっと見ていたことも、ビルが知っていたら質問事項に入るはずだ。

ビルの中では、どうせブライアンは何も話さないというあきらめ以外に、自分の息子にシリアルキラーの要素を見いだしてしまうかもしれない、という恐怖があるのかもしれない。

だが、ブライアンに問題があるのかどうかを発見できるのはビルしかいない。ナンシーはブライアンに事件を忘れさせようと必死だし、社会福祉士や精神科医がブライアンから何かを引き出せるとは思えない。

もしブライアンが次のシーズンあたりで動物を殺すようになったらシリアルキラー待ったなしである。勝手な想像だが、そうはなってほしくない。

シーズン2の最終話で、ナンシーはブライアンを連れて家を出てしまった。

ビルは家族関係を修復できるのか。ブライアンはどうなるのか。

正直BTKのことよりブライアンのことが気になる。

シーズン3の配信を、首をこれでもかと長くして待ちたい。