過去エピソードで振り返るゲーム・オブ・スローンズ最終章4話感想

2019/05/11

ゲームオブスローンズ 海外ドラマ

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ゲーム・オブ・スローンズのシーズン8第4話「最後のスターク家(The Last of the Starks)」を、過去のエピソードと関連しているシーンをピックアップして解説する。

あわせて個人的な感想や、海外のサイト・動画で知った情報などを書いていきたい。

※シーズン8のネタバレを含みます



シーズン8第4話の簡単なあらすじ

  • ウィンターフェルで戦死者の葬儀と勝利の宴が開かれ、最後の戦いへの進軍が始まる
  • ジョンの出生の秘密がサンサ、アリア、ティリオン、ヴァリスまで広がり、王位にふさわしいのはデナーリスよりジョンだという考えが生じていく
  • ドラゴンストーンに向かうデナーリスがユーロンの艦隊に奇襲され、ドラゴン1頭が殺されミッサンディが人質になる
  • サーセイとデナーリスは互いに無条件降伏を要求するが折り合わず、ミッサンディが処刑される



過去エピソードと関係あるシーンの解説

ティリオンがブランに作ったという鞍

ティリオンがブランの車いすを見て「俺が君に作った鞍より断然良い」と話している。

これはS1-04でティリオンが下半身不随になったブランでも馬に乗れるようにと渡した鞍の設計図のこと。

何気にこの鞍は重要アイテムだったと思う。というのも、

ブラン、完成した鞍を使って馬で外出する

ブラン、野人に襲われる

ブラン、オシャと出会う

ブラン、シオンにウィンターフェルを襲撃され、オシャの助けで北へ向かう

ブラン、三つ目の鴉になる

という流れのきっかけだから。


過去を当てるゲームあれこれ

宴会でティリオン、ジェイミー、ブライエニー、ポドリックがやっていたのは過去を当てるゲーム。

相手の過去を推測し、言い当てたら相手が酒を飲み、間違えたら自分が飲むというルールで、S1-09でティリオンがブロンとシェイに言い出したのがドラマ初出。

ほかにも、デナーリスがドロゴンに乗って行方不明になっていた時期に、ヒマしていたティリオンがグレイワームとミッサンディに持ちかけている(S6-03)。しかし、ふたりが「酒は飲まない」と言って実現せず。

話は本エピソードに戻り、ジェイミーが言い当てた「ブライエニーはレンリー・バラシオンと踊ったことがある」という事実については、S5-03でブライエニーがポドリックに語っている。

また、ブライエニーが言い当てた「ティリオンはサンサの前にも結婚していた」という件については、S1-09でブロンも的中させている(というか噂ですでに聞いていた)。


サンサとハウンドの会話

宴会中、ハウンドがサンサに「俺と一緒に王都を出ていたら、リトルフィンガーとかラムジーとかにひどい目に遭わされなかったのに」と言っている。

これはブラックウォーターの戦いにさかのぼる(S2-09)。当時ハウンドはジョフリーの王の盾で、サンサはジョフリーの婚約者。

ハウンドはスタニス軍との戦いの最中に、炎におびえ戦闘を放棄してどこかへ消える。

サンサが自分の部屋に戻るとハウンドがおり(このシーン超びっくりした)、ハウンドが「俺もう王都がイヤになったから出て行くけど、ついでにお前をウィンターフェルに送ってやってもいいぞ」という主旨の発言をした。


ジェンドリーのプロポーズを断ったアリアの「That's not me」

アリアの「That's not me(字幕:私は違う)」はS1-04にも出てくる。



ネッドが「お前は身分の高い男と結婚し、その人の城を治める。そしてお前の息子たちは騎士やプリンスや領主になる」とアリアに話すシーン。

模範的かつステレオタイプな父の言葉にアリアは「That's not me(そんなの私らしくない)」ときっぱり返す。

ジェンドリーの「俺と結婚してストームズ・エンドのレディになってくれ」というセリフは、ネッドがアリアに聞かせた女性貴族のあるべき姿と重なる。

自分がレディだと思ったことのないアリアがジェンドリーのプロポーズを断ったのは自然な流れだったと思う。一方ジェンドリーは、なんだかんだ言ってレディはレディだ、みたいな感じで、アリアの本質を理解できていなかったんだろう。

それはそうと、ジェンドリーは素人がいきなり政治家になったような状態で城主になったので、本当に誰かサポートしてあげてほしい。ダヴォスが生き残ったらダヴォスでよくない?


ティリオンとブロンの取引はいつ出てきた?

「ティリオンを裏切るよう依頼されたら、ティリオンはその2倍の金をブロンに払う」という取引。いつそんな話が出てきたっけ、と探してみた。

まずS7-07で、サーセイ側につくブロンにティリオンは「俺の話を忘れるな。お前の主がいくら払おうと、俺はその2倍の金を出す」と言っている。

「俺の話を忘れるな」ということはもっと前にもこの話をしていることになる。

S1-08で、谷間からふたりが解放されたあと、ティリオンがブロンの腕を見込んで「俺を誰かに売りたくなっても、俺のほうが多く金を出す」と買収発言をしている。

「2倍」という具体的な数字は出ていないが、このときの会話が例の取引だったのではないかと思う。

それはさておき、「人殺しにハイガーデンは譲れない」と言ったジェイミーに対するブロンの「金持ちの祖先はみんな人殺しだ。何百と人を殺した者が領主になり、何千と人を殺した者が王になる」というセリフはブロン名言リストに入ると思う。


ジェイミーの俺はいい人じゃないPR

サーセイのもとに戻ろうとするジェイミーをブライエニーが止めるシーン。

「あなたはいい人」と言われジェイミーは、「俺はサーセイのために男の子を塔の窓から突き落とし、足を一生不自由にさせた」「サーセイのもとに帰るために従兄弟をこの手で絞め殺した」と返す。

前者はもちろんブランを突き落としたこと(S1-01)。

後者の従兄弟の話は、ロブの陣営で牢に入れられていたジェイミーが、同房にいた従兄弟のアルトン・ラニスターを殴り殺したことを指す(S2-07)。騒ぎに気づいて牢を開けた見張りの兵を殺してジェイミーは脱走するが、翌朝には捕まり連れ戻された。

ちなみに4話で結ばれたジェイミーとブライエニー、ふたりの初対面はこの連れ戻されたあとのシーンである。

キャトリンに付き添っていたブライエニーを見たジェイミーは「あれは女か?」「どこでその野獣を見つけた?」など失礼極まりない発言を連発していた。たぶんジェイミーは恋愛映画の主人公としても十分やっていける。

ついでに、このときジェイミーはキャトリンに「サーセイ以外とは寝たことがない」と自身のプロフィールを明かしている。




シーズン8第4話での違和感と残念だったところ

ヤーラの鉄諸島奪還がヴァリスの一言に集約

シオンに助けられたヤーラは鉄諸島の奪還に向かい、どうやらそれは成功したようだ、というのが軍議のヴァリスのセリフで分かる。

サーセイが次々に同盟を失っていることの根拠として、ヴァリスはヤーラが鉄諸島の女王になったことと、ドーンの新しい王子がデナーリスを支持していることを挙げた。

「え、ヤーラについてはそれだけ?」と思った。たしかに本筋ではないし、ユーロンがいない鉄諸島はザル警備だったのだろうけど。

というかドーンの新しい王子って誰。今まで一度も話題にのぼってこなかった人物とヤーラが並べられて、ヤーラの活躍が一言で済まされてしまったのが残念だった。


サンサとアリアがジョンの出生を知ったときの反応が描かれなかった

ジョンが「話したいことがある」と自分からサンサとアリアに言っておきながら、「じゃあブランくん説明をお願いします」とブランに丸投げしたあげく、肝心の「実はジョンは…」という打ち明けシーンが全くない。



サンサとアリアにとってジョンは腹違いとはいえ実の兄。それが本当は違うんですと判明するのは一大事だと思うのだけど。2人がどんな反応をしたのかが省略されたのは残念を通り越して衝撃だった。


ゴーストの扱いひどすぎ問題

ジョンがゴーストとの別れ際に何の言葉もかけなかったのは地味にショックだった。

ウィンターフェルの戦いでは人間に混じって最前線で戦い、片耳を失って痛々しい姿になったゴーストに、ねぎらいの言葉も別れの言葉もないのかジョンよ。

ダイアウルフがCGで、登場させるのに膨大な費用がかかるというのは有名な話で、要するに人間とふれあわないほうがコスパがいいのは分かる。

でもゴーストってサムやトアマンドに負けないくらいの存在感だったので、どうしても扱いの差が目についてしまう。



本エピソードの監督がインタビューでゴーストについて「ダイアウルフはCGなので、できるだけシンプルにするのがベストだと考えました。シンプルにしたことでとても力強いシーンになったと思います」と語っている(管理人訳)。いや大人の都合ですよね。

【参考】Here's Why Jon Snow Didn't Pet Ghost In His 'Game Of Thrones' Goodbye (HuffPost)


リアル世界のコーヒーが宴シーンで写っていた事件

この件はTwitterを見るまで知らなかったので、別に残念でもないし違和感もないのだけど一応。

宴会シーンでデナーリスの前にカフェの紙コップが写っていて、あらゆるメディアで「スタバのカップが!」と話題になっていた。


これはスターバックスのカップではなく、北アイルランドの地元のコーヒーショップのものらしい。

【参考】Is the Coffee Cup in Game of Thrones Actually From Starbucks? (Vulture)

このコップを1回目の視聴で見つけた人すごいよ。


感想まとめ

本エピソードは全体的に急ぎ足な雰囲気が漂い、残念な点もいくつかあった。

しかし、今まで誰にも危害を加えたことのないミッサンデイが斬首というえげつない仕打ちを受けたのを見て、

やっぱり私はゲーム・オブ・スローンズの容赦のなさが好きだ!

と再認識できたので個人的には満足している。

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1話>>過去エピソードで振り返るゲーム・オブ・スローンズ最終章1話感想
4話>>過去エピソードで振り返るゲーム・オブ・スローンズ最終章4話感想 ※本記事
5話>>過去エピソードで振り返るゲーム・オブ・スローンズ最終章5話感想
6話>>過去エピソードで振り返るゲーム・オブ・スローンズ最終章6話感想①
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