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【ウィッチャー】ヘンリー・カヴィルがシーズン3でゲラルト役を降板する件に思うこと

2022/12/09

ウィッチャー(Netflix)

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ヘンリーカヴィルのウィッチャー降板 アイキャッチ

ヘンリー・カヴィルがNetflixドラマ版ウィッチャーのシーズン3で降板。

シーズン4からはリアム・ヘムズワースがゲラルト役を務めることが発表されました。

降板の理由は公表されていません。

スーパーマンへの復帰が理由ではないかと言われる一方で、ドラマ版が原作と乖離していることが原因ではないかという推測があるようです。

(2022/12/16追記:スーパーマンへの復帰はなくなったことがヘンリー・カヴィルのインスタグラムで発表されましたが、ウィッチャーのシーズン4への出演はないようです)

私はウィッチャーの原作小説をすべて読んだ上でドラマのシーズン1と2を見ているので、ヘンリー・カヴィルがゲラルト役を降りた理由は後者の原作リスペクト欠如だろうなと勝手に考えております。

何にせよこの件について私が調べたことや思ったことを書きました。


ヘンリー・カヴィルはウィッチャーシリーズ原作とゲーム版の大ファン。

自らゲラルト役での出演を望み、共演者から「ウィッチャー辞典」と呼ばれるほどのオタクであるヘンリー・カヴィルが、ウィッチャーの主役を降りるというのはスーパーマンだけが理由とは考えにくいです。

ドラマ版ウィッチャーが原作のエピソードを取り入れつつも、原作とはまったく違うストーリー展開をしているのは事実です。

ただ、ドラマ版の問題は原作とストーリーが違うことではなく、原作のよさが活かされていないことだと思います。

過去にウィッチャーの脚本を担当したことのあるボー・デマーヨ(Beau DeMayo)は、「脚本チームの中には原作を嫌ったりバカにしたりする担当者がいた」とインタビューで打ち明けています。

また、別の記事によると、Netflix版ウィッチャーの製作責任者ローレン・シュミット・ヒスリックは、「作品愛が強すぎる人の助言は求めない方針だ」と話したことがあるそう。

製作チームは原作の思想はくみ取らず、原作者の作り上げたウィッチャーの世界・設定・舞台を利用して独自作品を展開したいのかなという印象です。


私がドラマ版ウィッチャーを見て失望したシーンは多数あるのですが、「ドラマ版は好きになれないかも」と思った決定的な理由は、ローレン・シュミット・ヒスリックがシーズン1の舞台裏ポッドキャストで「私は運命を信じていない」と断言していたことです。

「運命」はウィッチャーの原作でとても重要なテーマのはずなのですが、製作者はそこを尊重せず自分の意向を優先している様子。

だからドラマ版では、シリがゲラルトに会ったのは運命によるものではなく自分の選んで決めたこと、という作りになっています。

原作の短篇集1と2では、ゲラルトとシリの出会いはいくつもの運命が重なった貴重なもので、だからゲラルトとシリは切っても切れない関係だというのが分かるのですけどね。

一通り原作小説を読んだ程度の私でも「ドラマ版には原作で感じたよさがない」と思いましたし、Twitterなどで英語のコメントを見るとドラマへの不満を表している原作ファンは多いです。

ヘンリー・カヴィルがドラマの脚本に違和感を抱いていたとしても不思議ではありません。

ヘンリー・カヴィルはこれまでのインタビューで、

  • 製作側の作りたいものと自分の原作愛とのバランスをとるのに苦労した
  • 原作に忠実なゲラルトを望んできた
  • 原作者アンドレイ・サプコフスキ氏の作品を尊重する良いドラマが作られる限りドラマ版に尽力する

といった発言をしたことがあるそうです。

今回の降板は、ヘンリー・カヴィルの理想とドラマ製作側が求めるウィッチャー像が一致せず、スーパーマンの復帰をきっかけにゲラルト役を降りる決断をした、というのが妥当な推測ではないかと思います。

もちろん、本人から真相が明かされていないので妄想に過ぎない可能性もありますが。

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アンドレイ・サプコフスキ(著), 川野 靖子(翻訳)
アンドレイ・サプコフスキ(著), 川野 靖子(翻訳)

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Seina

ゲームの感想や攻略を書くのが好きな人。ゲーマーになる前の趣味は映画鑑賞と海外ひとり旅。イギリス滞在経験あり。元フォワーダー業界勤務。吹奏楽経験者。英検1級取得者。

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