野生のヒグマ目撃。3時間の知床岬クルーズの見どころ・服装

知床カシュニの滝

3時間かけて知床半島ぞいを往復する知床岬クルーズ。

船でないと見ることのできない滝、岩、断崖絶壁を見たり、ヒグマを始めとする野生動物を探索したりと密度の濃い観光船ツアーとなっている。

この記事では知床岬クルーズの概要、内容、6月の服装をまとめた。



知床岬クルーズの概要

知床半島の先端は自然環境を守るため道路が開通しておらず、観光では立ち入ることができない。

そのため、この往復3時間の知床岬クルーズは観光客にとって知床岬を見る唯一の手段だ。

知床岬クルージングを運航している会社はいくつかあり、どれも内容や料金は変わらない。

私が選んだのは知床クルーザー観光船ドルフィン。理由はいたって単純で、インターネット予約すると割引になったからである(通常8,000円 → 7500円)。

あとで聞いた話では、ドルフィンはヒグマ遭遇率ナンバーワンという強みもあるようなので、ヒグマ重視の人は参考にしてみてほしい。

【公式サイト】知床クルーザー観光船ドルフィン



当日の乗船までの流れ

インターネットで予約してから当日の集合までの詳細は、ウェブサイトの説明や予約後に届く確認メールに書いてあるとおりにすれば問題ない。

ドルフィンのウェブ予約の場合、運航日前日に出欠確認を兼ねた最終案内のメールが届くので、見落とさないようにしたい。

当日はクルーズ出航時間の30分前までに集合場所であるドルフィンの事務所へ。

場合はウトロ中心部のセブンイレブンの近くで、ほかの観光船の事務所に挟まれている。最初、バッチリ見落として通りすぎた。

受付で名前を伝え、料金を現金で支払えば受付完了だ。

集合時間が過ぎて参加者が全員がそろうと、外で予約した順に整列して船に乗り込む。予約の順番でクルーズ船に乗り込むので、早く予約した人から好きな席を選べるのだ。

しかも、天気がよければ希望者先着10名は船首に座ることができ、さえぎるものが何もない絶景を楽しめるという特権がある。

知床観光船

私はあと一歩のところで船首に座れなかったので、2階席の右側に座ることにした。

2階はフルオープンで開放的だが、目の高さに柵、前方には運転席があるので視界が少し限定される。

船首だとそういったものがないので、同じツアーでもまったく違う体験ができるんだろうなあとうらやましく思った。

なので、船首を狙うなら早めに予約することをおすすめする。もし予定が変わっても、乗船12時間前までならウェブでキャンセル可能だ。

ちなみに私は平日午前のクルーズを乗船日の2週間前に予約したが、先着10人にわずかに及ばなかった。



所要時間3時間のクルーズの内容

陸路では見られない自然を満喫

ウトロ港を出発すると、知床半島ぞいの絶景が次々に現れる。

まずはフレペの滝(乙女の涙)。写真だと滝が分かりにくくなってしまった。

知床フレペの滝

次に湯の華の滝(男の涙)。これまた写真だと滝が分かりにくい。

知床湯の華の滝

続いて硫黄山から羅臼岳に連なる知床連山。

知床連山

そしてカムイワッカの滝。

知床カムイワッカの滝

このほかに断崖絶壁や奇岩も多く見られる。どれも船だからこそ見られる光景だ。


観光案内のアナウンスで知床の自然や野生生物の話を聞きながら、ヒグマの頻出スポットであるルシャ海岸にさしかかる。

ルシャ海岸は日本一ヒグマが出没するエリアで、クルーズでもここでヒグマを発見することが圧倒的に多いとこのと。

目を皿のようにしてヒグマの姿を探したが、工事車両が止まっている影響か見当たらず…。

その後、カシュニの滝をとおって知床岬へ。

知床カムイワッカの滝

カシュニの滝は断崖からオホーツク海に流れ落ちているため、まさに海からしか見ることのできないロマンあふれる滝だ。裏に洞窟があったら…と想像してしまう。


知床半島の先端でUターン

猛烈な風でカメラを海に落とすのではないかと気が気でなくなっていると知床半島の先端、知床岬に到着した。

クルーズから眺める知床岬

雲がかかっていなければ知床岬の向こうに国後島が見えるらしい。

北方領土まであと30分の距離まで来た、というのが何だか貴重な体験をしている気分になる。

岬の無人灯台を拝んでUターンし、行きと同じ航路でウトロに戻る。


復路でヒグマとイルカを見ることができた

「今日は全然クマ見つかりませんね」とアナウンスが入った復路のルシャ海岸で、そのときは訪れる。

「あ、ヒグマいました! 親子ですね」

知床クルーズで見た野生の熊

遠すぎて小さいけどヒグマ発見!

写真だと米粒くらいだが肉眼だとかろうじて豆粒くらいだった。

クルーズのスタッフさんの「ヒグマが見れないとクレーム来ちゃうんでよかったです」と冗談とも本当ともつかない言葉を聞きながら、乗客総出で記者会見のごとくヒグマ親子の写真を撮りまくっていた。


無事にヒグマを目撃でき、あとはウトロに戻るだけとのんびりしていると、今度はイルカ発見のアナウンス。

最初はどこにいるのかさっぱり分からなかったが、パシャッパシャッと三角形の白い波が立ったところに目を凝らすと確かにイルカが泳いでいた。

知床クルーズで見たイルカ

写真には撮れず。

船はヒグマのいるところでは岸に寄れるだけ寄って徐行し、イルカがいるところでは航路から外れて追いかけてくれた。小型船ならではの柔軟な対応だ。


こうして3時間に渡る知床岬クルーズは終了した。




風が冷たいので知床岬クルーズは温かい服装で

知床岬クルーズには温かい格好で出かけよう。船の上は体感で10度くらい気温が下がると言われているので、少し過剰かなと思うくらいの厚着でもいいと思う。

私の参加した日は、6月下旬で20度を下回る外気温。天気は晴れ。

ヒートテック+薄手のセーター+カーディガンの上にフリースを着込み、さらにウィンドブレーカーをはおって出陣した。

クルーズ開始直後はそれで余裕だったが、岬のほうに近づくにつれて風が強くなり寒さが増した。手袋を持っていくべきだった。

航行中はいつでも屋根のある1階席に移動できるので、体が冷えたら無理をせず中に入ってもいい。

集合場所でベンチコートの無料貸出をしていたので、不安があれば借りておくと安心だ。



クマにエサを与えてはいけない理由

クルーズで印象に残ったのことの1つが、なぜ野生のヒグマにエサを与えてはいけないかというスタッフさんの話だった。

クマにえさやり禁止の看板

クマが人間の食べ物のにおいと味を覚えると、エサを探して人里まで来るようになる。そうすると害獣認定されて駆除の対象となってしまう。

人間にとって危険というだけでなく、クマを殺さないといけなくなるのも、クマに食べ物をあげてはならない大きな理由なのだ。

「ウトロのセブンイレブンにヒグマが来店したことがある」とユーモアを交えてエピソードを紹介してもらったが、コンビニにクマが入ってくるのはホラーでしかない。

ウトロの至るところに「えさやり禁止」と標識があるのも納得だ。



知床岬クルージングはおすすめ

風にあたりながら3時間を船の上で過ごすクルージングは大変だったが、知床の大自然を眺めながら自然環境や野生動物の保護について知ることができ、とても有意義な時間だった。

天気のいいことを祈りつつ、早めに予約して船首で楽しむのが理想的だ。