ミャンマーでGrabを使って感じたメリット・デメリット


Grabは東南アジアで圧倒的なシェアを誇るタクシー配車サービスです。

ミャンマーではヤンゴンでサービスが始まっており、私も旅行中にGrabアプリを使ってタクシーに乗りました。

とても便利な一方、困ったこともあったので、私がミャンマーで感じたGrabのメリットとデメリットを紹介します。



Grabを使うメリット3つ

1.料金交渉がいらない

ミャンマーのタクシー料金はメーター制ではなく料金交渉制です。乗車前に運転手と金額を話しあう必要があります。

基本的に外国人には高めの値段を言ってくるので、値下げ交渉をしないといけません。

値下げしてもらうにも、相場が分からないとなかなか難しいですし、言葉の壁もあります。

そんな面倒な交渉がいらなくなるのがGrab。

アプリで行き先を入力するだけでタクシー代が確定し、それ以外の料金が発生することはありません。

私は一度だけ、ヤンゴンでタクシー運転手と料金を交渉しましたが、カタコトの英語で希望料金をすり合わせていくのはかなり疲れました。

なので、交渉不要でタクシーに乗れるGrabは本当にラクです。

また、料金の確認だけしてタクシーを呼ばない、ということもできるので、相場だけ知りたいときにも活用できます。


2.アプリの使い方が簡単

アプリを起動して行き先を入力すると、近くのタクシーとマッチングしてくれます。

行き先の入力はGoogleマップと同じような操作で、とても簡単です。

タクシーが見つかったら、運転手の名前、顔写真、車のナンバーが画面に表示され、タクシーが来るまで何分か待ちます。

車が近づいてきたら、運転手の顔と車のナンバーが一致しているか確認し、車に乗ります。

この間、必要に応じて運転手とメッセージのやりとりをします。アプリに定型文がいくつか入っているので、自分で文章を打たなくても大丈夫です。

タクシーに乗っているあいだは、アプリの地図に現在地と目的地が表示されるので、あとどのくらいで目的地に着くのか、変な場所に向かっていないかなど、常に確認することができます。


目的地に着いたらお金を払って車を降り、運転手の評価をして終了です。

極端な話、運転手と一切言葉を交わすことなくタクシーの乗り降りができます。


3.クレジットカード登録すれば現金不要

アプリにクレジットカード情報を登録していれば、タクシーを呼ぶ際に、支払いを現金とクレジットカードのどちらにするか選択できます。

ミャンマーに到着した直後など、チャット現金がないときや細かい紙幣がないときは特に便利な機能です。

注意点は、Grabが対応している地域でしかクレジットカードの登録ができないこと。

Grabでクレジットカードを使いたい場合は、日本でアプリのインストールとアカウント作成を済ませておき、現地に着いたらカード情報を登録するとスムーズです。

MEMO
アカウント作成時にSMS認証が必要なので、海外でGrabを使いたい場合は日本でアカウントを作っておきましょう



Grabを使うデメリット3つ

1.配車されたタクシーを見つけるのが大変

特にヤンゴン国際空港で思ったことです。

空港の出口は車が多すぎて、自分のタクシーがどこにいるのか探すのに苦労します。

出口のドアごとに番号があるので、基本的には運転手に「Door5」など自分の現在地を伝えて待つことになるのですが、渋滞の中で目的の車のナンバーを見つけるのは本当に大変です。

かといって道路に身を乗り出すと、歩行者がいたら止まるという文化のないミャンマーでは、車にぶつかる可能性があって危険です。

しかも突っ立っているだけでタクシーの客引きがひっきりなしに声をかけてくる。

客引きに「ノー」と答えながら、その場でひたすら車のナンバーに目を凝らさねばならず、神経を使います。

自分のタクシーが全然見つけらず、Grabのメッセージ機能で「Where are you?」「I can't find you」と送っていたら、運転手が探しにきてくれたこともありました。


2.渋滞時はタクシーがつかまらないことも

Grabを使えば必ずタクシーが呼べるかというと、そうではありません。

夕方のシュエダゴン・パゴダでGrabを使ったときは、タクシーが見つけられませんでした。

渋滞する時間帯はタクシーの料金が上がる傾向にあり、Grabで提示された料金がそれに見合わないと運転手が仕事をとらないのだと思います。

シュエダゴン・パゴダのまわりにはタクシーがたくさん待っていたので、Grabで表示された金額を基準に運転手と直接交渉しました。

このときは渋滞がひどかったので、Grabの2,800チャットでダウンタウンに行くのはムリだと言われ、3,500チャットになりました。


3.どんなドライバーにあたるか分からない

Grabを何回か使って思ったのは、たいていは問題ないけれど、運が悪いとイヤな運転手にあたるということです。

一度、お金を払うときに運転手に「No change」とぶっきらぼうに言われて困ったことがあります。

ヤンゴン空港からダウンタウンのホテルまで7,700チャットで、10,000チャット札を出したらおつりがないと言うのです。

5,000チャット札を持っていないならまだしも、1,000チャット札がないと言われるとは思っていなくて、固まりました。

幸い、このときはホテルの警備員が駆けつけてくれて、フロントで細かい紙幣に変えてもらうことができました。

もし行き先がホテルじゃなかったら、「持ってけ泥棒!」と10,000チャットを渡しておつりはあきらめるしかなかったかも。

というわけで、Grabで不愉快な思いをする可能性はゼロではありません。


ちなみにGrabで呼んだタクシーの中で一番よかった運転手は、英語のカーナビをつけていた人です。

移動中は一言もしゃべりませんでしたが、あとどのくらいで目的地に着くか分かって安心感がありました。

MEMO
おつり問題の対策として、タクシーに乗るときは1,000チャット札を多めに持っておくか、Grabでクレジットカード決済を選ぶといいでしょう。



一番安心なのはホテルが手配するタクシー

結局のところ、一番安心して乗れるのはホテルに手配してもらうタクシーです。

値段はGrabより安いときもあれば高いときもありますが、運転手の愛想や態度がよく、車もきれいなことが多かったです。

ホテルに向かうときはGrabを使い、ホテルから出発するときはホテルに車を頼む、と使い分けるのもひとつの方法だと思います。



まとめ

Grabは海外で簡単にタクシーに乗れる便利なアプリです。

ミャンマーにおいては、料金交渉が不要というメリットがとても大きく、デメリットがいくつかあっても移動に欠かせないツールとなっています。


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